江戸前

久しぶりに、浅草散策。最近、毎日が日曜日でますます時代劇江戸文化かぶれのまささんは、浅草でみたいものがいろいろあるという話。私もゆっくり歩いたことがないので、けっこう楽しかったです。

手ぬぐい屋さんで手ぬぐい生地のハンカチと文庫本カバーを購入。手触りがいいですね。斬新な図柄が、手ぬぐいとして使ってしまうのはもったいない感じ。タオル文化が浸透して、すぐ乾く手ぬぐいのよさが新鮮に感じます。



お昼は弁天山美家古寿司。慶応2年創業ってすごい歴史ですね。タイミングがよくてカウンターに陣取れましたが、予約していかないと入れないことが多いようでした。カウンターの上に中尾彬さんが季節の花を描いたのれんがかざってありました。昨日もご夫婦でみえたそう。素敵な筆づかいにみとれてしまいました。


回っていないお寿司は、ひさしぶり。お寿司は「ごはん」じゃなくって「しゃり」でしたね、と再発見。ふっくらににぎってあるのにしっかりとして、粒がたったしゃりが全てのベースですね。

いい職人仕事というにふさわしいねたは、どれも見た目も美しく、シンプルなのに手の込んだおいしさ。なんでもかんでも新鮮なお魚を乗せればおいしいはず・というお寿司とは別のものです。

こぶ〆のひらめ、湯引きした鯛、新鮮でみのしまったこはだ、歯切れ切れよく味のよい赤貝、つめをつけた煮いか、甘いそぼろをにぎりこんだ海老、香ばしくあぶった穴子、煮きりしょうゆでしっとりとしまった漬けマグロ、大きすぎず小さすぎずふっくらとしたはまぐり、マグロのいいところをたっぷりと巻いた鉄火巻に、つやつや煮に含めたかんぴょうまき。強めのワサビがひとつひとつを引き立てて、味が後を引きずらず、どれもとてもおいしかったです。


若い頃のように「たらふく食べる」必要がなくなってきたら、ステキなものを少し味わうお食事をたのしみたいものです。そうすれば、まささんもきっと減量に成功するでしょう。なかなかうまくはいきませんが。


偶の贅沢はたのしいものです。近くのちょっと高級な回る御寿司を3回我慢して、また江戸前のお寿司をいただきにきましょう。