実に面白い
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私が生まれ育った家には「物理学者」が一人いまして、生まれたときからその状態だった私は、家族としてしか捉えていませんでした。
結婚して実家を離れて初めて、特別な人種だったのだろか・・・と気づくことになり、軽いカルチャーショックというものもあったような。
ガリレオの湯川先生を見てみると、見た目はもちろん全然違うし、「お話はおはなしだな」と思う部分もありますが、共通点も多々あるような気もする。
ごく身辺のつまらないことでも、
- 問題を定義から整理する
- 物事をすべて現象として解明しようとする
- 納得するまで根気強く突き詰めて考察を加える
- 「ない」と証明できないかぎり可能性を打ち消さない
- いつでも計算式を書いている
というところでしょうか。
その興味も多岐にわたり、そして納得いくまで追求するところがすごかったです。学生のころは国文学者になるものだとみんなが思っていたということで、一家にひとりいたら便利な「歩く百科事典」的存在でした。
若き物理学者と結婚した奥さんは、のちに「最初は、いつかノーベル賞をとる!って信じていたんだけれど、だんだん違うって分かったのよ。だって勉強しないもの。」と語っていました。
ほう、そういう挫折があったのですか、母上。
ご本人は、先週81歳のお誕生日をむかえ、ますます元気です。果たして、世の中のお役に立つような研究を残せたのでしょうか?
今回ノーベル賞受賞の物理学者の皆様、それぞれのキャラクターは違っていても、独特な「変わり者」的風情が、なぜかなつかしい気もします。
とっても幸せなおじいさんたち、って感じが最高にいいです。