自信がない話

母が亡くなって、かれこれ20年近く。
残された父は、第二?第五ぐらいかな…の青春もありましたが、ついにこのところ下り坂にさしかかっているようです。

頻繁に転ぶ。しかもひどい転び方。どうやら脳が縮んでくる難病らしい。

いろいろとゆっくりなのは、年齢のせいでもあるのでしょうが、徐々に体が思うように動かなくなってきているようで。まだまだ本人明るいですが、この先の経過の説明を聞けば、受け入れ難い状況が容赦なく進行していくという。

残り少ない日々…といえば、意識があるかないかという違いはあっても、誰でも少なからず「そう」なんですが、何をすべきなのか。今しかできないことは、なんなのか。


周りのものとしても、考え込んでしまいます。

脳から考える…というのは、最近のトレンドのようですが、どうなんでしょうか。脳のほんの小さな部分がつながらなくなっただけで、「その人がその人でなくなる」という事態は、母が入院した時に目の当たりにしました。

人格って、記憶でしかないんだ…


たくさんの思い出も、懐かしい日々も、引き出しをあける人がいなくなれば、ないのと同じ。そこにあるのは、ただのむくろ?。でも、本当にそうなのでしょうか。


本人の記憶と人の記憶がおりなす、人の人生が、とてつもなく儚いものに思えます。当たり前のように、私が私でいられる時間って、本当に貴重なのかもしれません。



両親ともに、脳の病気…ということで、なんだか自分の脳に自信がない今日この頃です。