柔の道

わが家は、私以外は全員柔道経験者。息子その2は、有段者であります。というわけで、柔道の試合の応援には、家族で熱が入ります。

私はよくわからないのですが、(普通は分からないですよね)どっちの足がどうだとか、内股だとか外股だとか、どっちの腕がどうだとか、もう大変です。

問題は、柔道が「JUDO」になって失ったものを継承する責任が日本人選手にはあるんじゃないかということです。

国際競技になるということは、どういうことなのでしょうか。そんなに大きなものを失うことだったのでしょうか。もともとの、日本の柔道がすぐれたものだから、国際競技になったのではないのでしょうか?


試合に勝つことと同時に、日本の本当の柔道を世界に見せることを背負っているのだとしたら、本当に立派なことです。谷本選手の鮮やかな柔道は本当に素晴らしかったです。


同じ投げ技でも、最近は確実に一本とるために、ワザとじわじわ背中をつけるように転がすという話。ぽおんと投げると、完全に背中が付かなくて一本とみなされない可能性があるとか。レスリング化しているとか、ただの格闘技と勘違いしている選手がイルだとか、もう大変です。


柔道って、うちの家族が特別なのかもしれませんが、そんなに面白いらしい。学校で柔道の授業があった日は、息子たちは大興奮でした。私で技を試すので、怖かったですが、途中から体格差が大きくなり、やめてくれました。

そういえば、私も幼稚園のときに、母親に柔道場に連れて行かれました。いじめられてばかりだったので(逆の記憶の方が多いですが)入門させて欲しいとお願いに行ったのです。そのときは、相手になる年頃の子を連れてくれば入れてあげるという話で、母が男の子達を誘ったのですが、断られて断念したようでした。理由は、「練習中にはるちゃんに怪我をさせたら大変だから」ということでした。男の子の親の気持ちのほうが、今はよくわかります。


広い柔道場と、道場主の先生の耳が肉饅頭のようだったことだけが鮮明に記憶にのこっています。

もし、あのとき運よく相手が見つかって柔道を始めていたら、すごくはまって全然別の人生だったかもしれません。

やれやれ。